津軽びいどろとは?青森の歴史を感じる魅力の食器をご紹介

青森の伝統工芸品として知られる「津軽びいどろ」。
実際に手に取ってみれば、その特徴的な色付けや繊細な美しさに魅了される方も多いでしょう。

この記事では、津軽びいどろの歴史や特徴について迫ります。
あわせて津軽びいどろのおすすめの食器もご紹介していくので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

  1. 津軽びいどろとは?
  2. 津軽びいどろの歴史
  3. 津軽びいどろの特徴
  4. 津軽びいどろの原料は何?
  5. 鮮やかな色彩が魅了する、津軽びいどろの食器
  6. 食卓を鮮やかに演出する津軽びいどろのお皿
  7. 津軽びいどろ 津軽の花 多様鉢(水芭蕉)
  8. 津軽びいどろ 津軽の花 多様鉢(林檎)
  9. 津軽びいどろHANABI はなび金彩浅鉢
  10. 日本の四季や自然を感じる津軽びいどろのグラス
  11. 津軽びいどろNEBUTA ねぶたフリーグラス
  12. 津軽びいどろ 五様ミニグラスセット
  13. 津軽びいどろ にほんの色グラスペア(うつろい)
  14. 日本酒がより豊かに楽しめる津軽びいどろの酒器
  15. 津軽びいどろ 枡酒杯 風の香 春霞
  16. 津軽びいどろ 盃 はるがすみ
  17. 津軽びいどろ 酒器セット2色
  18. まとめ 津軽びいどろが食卓をより明るく、より楽しく。

| 津軽びいどろとは?

「津軽びいどろ」とは、青森県の伝統工芸品に認定されているガラス細工のことです。
歴史ある宙吹き技法を取り入れており、現在ではグラスや花瓶などさまざまな商品が生産されています。

津軽びいどろの「びいどろ」の語源は、ポルトガル語の「Vidro(ヴィードロ)」です。
Vidroは「ガラス」という意味で、言い換えれば津軽ガラスということになります。

津軽びいどろの製造方法・技法は?

津軽びいどろの製造方法は、大きく分けて4つ方法があります。

  • 宙吹き
  • 型吹き
  • スピン成型
  • オーナメント成型

それぞれの製造方法について、解説していきます。

宙吹き

一般的には、歴史ある宙吹き技法を用いることが多いです。
宙吹きは、約1,200℃の熱で溶かしたガラスを吹き棹の先端で巻き取ります。
そして吹き棹に息を吹き込むことで、膨らませて成型していく手法です。

成形炉で再加熱しつつ、色ガラスなどを重ねて津軽びいどろらしい色彩に仕上げていきます。
宙吹き技法は職人の技量が問われますが、自由に成形できる点が特徴です。

型吹き

型吹き技法は、溶かしたガラスを吹き棹で巻き取るところまでは、宙吹きと同じです。
巻き取ったガラスには、加飾を行いながら形を整えていきます。
そして金型に入れて、息を吹き込み成形していく技法です。

型吹き技法であれば、決まった形のものを量産することができます。

スピン成型

スピン成型は、坩堝からガラスの素地を棹で巻き取り加飾を行います。

その後、金型にガラス素地を入れて、金型を回転させ成形する技法です。
回転による遠心力によって、金型の形に仕上げていきます。

オーナメント成型

オーナメント成型は、棹にガラス素地を巻き取り小さなガラスの塊から成形していく手法です。
その小さなガラスの塊に、色ガラスや金箔を重ねるなどの工程を踏みます。

その後、成形炉で熱を加えながらピンセットなどを使って成形をするなど細かい作業が必要です。

| 津軽びいどろの歴史

ガラスの浮き玉

私たち日本人の生活にガラスが広く使われるようになったのは、16世紀以降のことでした。
そのきっかけは、種子島に漂着したポルトガル人によってヨーロッパ文化とガラス製品が広められたからです。

そこから、日本国内では地域ごとに独自のガラス製品が発展していくようになります。
そのうちの一つが、今回ご紹介している「津軽びいどろ」です。
ここからは、津軽びいどろの歴史についてご紹介していきます。

津軽びいどろの始まりは漁業用の浮き玉

津軽びいどろの語源は、ポルトガル語の「Vidro(ヴィードロ)」から来ているという話をしました。
上述の通り、16世紀以降にポルトガル人によって伝わったガラス製品が青森まで伝わり現在の「津軽びいどろ」に繋がっていくのです。

そんな津軽びいどろは、元々びいどろとして生産されていたわけではありません。
当時は、ガラス製の漁業用の浮き玉を作っていました。
これが昭和24年(1949年)のことです。

浮き玉を製造している工場はたくさんありましたが、その中でも評判が高かったのが「北洋硝子」でした。
その品質の高さが評判となり、昭和48年(1973年)には、生産高国内トップとなります。

浮き玉の需要が激減し生活用品の製造を開始

昭和50年頃になると、プラスチック製の浮き玉が広く浸透し始め、ガラス製浮き玉の需要が激減します。
これをきっかけに北洋硝子をはじめとした浮き玉工場は、浮き玉作りのノウハウを活かしてグラスや花瓶といった生活用品を製造しはじめました。

それから、ある職人のちょっとしたひらめきによって今の津軽びいどろに近づいていくのですが、それはまた後ほどご紹介していきたいと思います。

| 津軽びいどろの特徴

津軽びいどろの特徴といえば、繊細で美しい色彩ではないでしょうか。
そのほかにも、津軽びいどろならではの特徴があります。

  • 繊細で美しい色彩
  • 色ガラスによる表現
  • 職人による宙吹きの技術

それぞれの特徴について解説していきます。

繊細で美しい色彩

津軽びいどろの特徴と聞いて一番に思い浮かぶのは、やはりあの繊細で美しい色彩ではないでしょうか。
日本ならではの美しい四季や豊かな自然を、色ガラスによって表現しています。

例えば、青森の名産品である「りんご・青りんご」をモチーフにしたものや「ねぶた祭」を表現したもの、ほかにも桜や雪といった自然をイメージしたものなどさまざまです。

北洋硝子においては、模様付けに用いる色ガラスは100種類以上とされており、その豊富さも津軽びいどろの特徴といえるでしょう。

色ガラスによる表現

上述でもご紹介したように、津軽びいどろの模様は絵付けではなく色ガラスによって行います。
この模様付けの手法も、津軽びいどろの大きな特徴です。

さまざまな色ガラスによって表現される色彩、そしてそれぞれの色が織りなす絶妙なニュアンスは、びいどろ職人が培った勘と技術によるもの。

青森という地で生きる職人たちがその目でその肌で感じたものを、津軽びいどろを通じて表現しています。

職人による宙吹きの技術

現在、津軽びいどろはさまざまな製造方法で生産されていますが、その主たる方法は宙吹き技法です。
型を使わない宙吹き技法は、職人の高い技術力が求められます。

実際、型を使っていないにも関わらず、非常に均一性の高い仕上がりが特徴です。
手作業とは思えない品質の高さも、人々を魅了する理由の一つといえるでしょう。

| 津軽びいどろの原料は何?

津軽びいどろの主な原料は、「ガラス」と「硅砂(けいさ)」です。
硅砂を約1,500℃の高温で溶かし、ガラスのもとを作ります。

その後、形を整えながら色ガラスフリット(色ガラスの粉末)をまぶすことで、あの模様に仕上がっていくのです。

偶然生まれた津軽びいどろの色

津軽びいどろの特徴的な深い緑色は、どのようにして生まれたのかご存知でしょうか。
そのはじまりは、ほんの偶然でした。

青森一美しい海岸といわれる「七里長浜」の砂浜があります。
ある職人の思いつきで、その七里長浜の砂を原料に加えたところ見事な深い緑へと色を変えたのです。

このように津軽びいどろの豊かな色彩は、偶然と職人の経験・技術によって生み出されていきました。

| 鮮やかな色彩が魅了する、津軽びいどろの食器

津軽びいどろの歴史や特徴についてご紹介しました。
ここからは、実際に津軽びいどろの素敵な商品の数々をご紹介していきます。

| 食卓を鮮やかに演出する津軽びいどろのお皿

まずご紹介するのは、津軽びいどろのお皿です。
津軽びいどろのお皿が食卓に並ぶだけで、食事シーンが鮮やかに彩ります。

今回は、こちらの商品をピックアップしました。

  • 津軽びいどろ 津軽の花 多様鉢(水芭蕉)
  • 津軽びいどろ 津軽の花 多様鉢(林檎)
  • 津軽びいどろHANABI はなび金彩浅鉢

| 津軽びいどろ 津軽の花 多様鉢(水芭蕉)

津軽の花「水芭蕉」を表現した津軽びいどろです。
波打つ縁と底面に浮かぶ模様が、まさしく水芭蕉をイメージさせます。
鮮やかなブルーとグリーンが涼しげな印象を感じさせ、そうめんやかき氷といった夏場の食卓をより清涼感のあるものに仕上げてくれるでしょう。

津軽びいどろ 津軽の花 多様鉢(水芭蕉)の詳細を見る

| 津軽びいどろ 津軽の花 多様鉢(林檎)

先程ご紹介した多様鉢の別カラーになります。
青森といえば「りんご」のイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
眺めているだけで、りんごの甘酸っぱさを感じさせてくれます。
このほか「津軽の花」シリーズの「紫陽花」もおすすめです。

津軽びいどろ 津軽の花 多様鉢(林檎)の詳細を見る

| 津軽びいどろHANABI はなび金彩浅鉢

こちらは、花火をイメージした津軽びいどろの浅鉢です。
夜空に打ち上げられた色とりどりの花火を思わせます。
花火が持つ一瞬の美しさ・儚さが表現されており、非常に綺麗です。
また華やかさを演出するために、金彩(金箔)もあしらわれています。

津軽びいどろHANABI はなび金彩浅鉢の詳細を見る

| 日本の四季や自然を感じる津軽びいどろのグラス

続いてご紹介するには、津軽びいどろのグラスです。
色とりどりの津軽びいどろのグラスは、手に取るたび日本の四季や自然を感じさせます。

今回は、こちらの商品をピックアップしました。

  • 津軽びいどろNEBUTA ねぶたフリーグラス
  • 津軽びいどろ 五様ミニグラスセット
  • 津軽びいどろ にほんの色グラスペア(うつろい)

| 津軽びいどろNEBUTA ねぶたフリーグラス

青森の夏の風物詩である「ねぶた祭」を表現したフリーグラスです。
さまざまな色で表現されたグラスは、見て楽しい・使って嬉しい一品といえます。
このグラスで飲むたび、ねぶた祭の楽しくにぎやかな雰囲気を味わえるでしょう。

津軽びいどろNEBUTA ねぶたフリーグラスの詳細を見る

| 津軽びいどろ 五様ミニグラスセット

日本ならではの移りゆく自然の色彩を5つのミニグラスで表現しています。
注ぐ飲み物によって、使うグラスを変えるのも楽しいでしょう。
またそれぞれに異なるお酒を注いで、利き酒を楽しむのもおすすめです。
5個セットなので、大切な方へのプレゼントにもぴったり。

津軽びいどろ 五様ミニグラスセットの詳細を見る

| 津軽びいどろ にほんの色グラスペア(うつろい)

津軽びいどろをつくっている北洋硝子さんの作品です。
淡く儚い繊細な色使いで、思わず引き込まれる美しさ。
日本の自然を「薄桜」と「白藍」の二色で表現しています。
ペアグラスセットとなっているので、結婚祝いや両親へのプレゼントにもおすすめです。

津軽びいどろ にほんの色グラスペア(うつろい)の詳細を見る

| 日本酒がより豊かに楽しめる津軽びいどろの酒器

最後にご紹介するのは、津軽びいどろの酒器です。
津軽びいどろの酒器で日本酒を飲めば、まるで日本の風景が浮かぶような豊かな感覚の中で楽しめるでしょう。

今回は、こちらの商品をピックアップしました。

  • 津軽びいどろNEBUTA ねぶたフリーグラス
  • 津軽びいどろ 五様ミニグラスセット
  • 津軽びいどろ にほんの色グラスペア(うつろい)

| 津軽びいどろ 枡酒杯 風の香 春霞

淡いピンクとブルーで彩られたグラスは、まさしく温かくて爽やかな春の風を感じさせます。
「春の香」シリーズでは、「桜」と「若草」のカラーバリエーションもご用意。
日本酒の香りを楽しみながら、一層安らぐ時間を過ごせるでしょう。

津軽びいどろ 枡酒杯 風の香 春霞の詳細を見る

| 津軽びいどろ 盃 はるがすみ

津軽びいどろの盃コレクションのひとつ「はるがすみ」。
底の方から、螺旋を描くように舞い上がり儚く霞んだ模様は、春の景色を思わせます。
いつものお酒を飲むひとときが、鮮やかで楽しい時間になるでしょう。

津軽びいどろ 盃 はるがすみの詳細を見る

| 津軽びいどろ 酒器セット2色

二色のコントラストが印象的な、津軽びいどろの酒器です。
美しく透き通った水色と、黄金色が視覚的に日本酒を引き立てます。
徳利と盃2点がセットになった商品でプレゼントにもおすすめです。

津軽びいどろ 酒器セット2色の詳細を見る

| まとめ 津軽びいどろが食卓をより明るく、より楽しく。

びいどろ

青森の伝統工芸品「津軽びいどろ」についてご紹介しました。
漁業用のガラス製の浮き玉から始まり、時代の流れとともに誕生した津軽びいどろ。
その繊細かつ鮮やかな色彩は、手に取る人々を魅了させてくれます。

また津軽びいどろの深い緑色は、職人さんのふとしたひらめきから偶然生まれたというのもおもしろい話です。
ほかにもさまざまな色ガラスを用いた模様付けなど、魅力的なガラス細工がたくさん生み出されています。

ぜひ食卓に津軽びいどろを添えて、いつもの食事や晩酌シーンを鮮やかに彩ってみてはいかがでしょうか。

津軽びいどろの商品はこちらからご覧いただけます。

津軽びいどろ

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