器を楽しみたい人必見!!陶磁器の素になる土とは?

目次

  1. 白土
  2. 赤土
  3. 黒土
  4. 磁器土
  5. 半磁土
  6. 鍋土
  7. 最後に

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焼き物を見ていると、実にいろいろな種類の土があることに気付きます。 土には、成分により色や手触りなどの違いがあります。 粒子が荒いほどざらざらとした表情になり、粒子が細かくなるほどなめらかになります。 また、焼成する際の酸素の量や温度などによっても色合いは変化しますし、使われる釉薬との相性もそれぞれ違いがあります。 つまり同じ形、同じ釉薬で作っても土によって出来上がる作品はまったく違うものになるのです。 作品に使われる土の種類を知ることで、焼き物の面白さはもっと広がります。 今回は、そんな陶芸で使われる土についての種類や特徴を紹介します。

|白土

・扱いやすく、幅広い用途

陶土とは、主に地面を掘って取れる粘土層が原料であり、陶器をつくるための原料となる粘土です。 白土は陶土の1つで、焼成前だとグレーのような色味なのですが、焼成後に白っぽくなることが特徴です。 どんな方法で成形しても扱いやすく、食器やオブジェなどさまざまな用途で使われます。 生地が白いので、釉薬をかけると、釉薬そのものの色合いが楽しめますし、色彩が映えるので、キャンバスのように見立てて、絵や文様を施す器としてもぴったり。 美しい緑色の釉薬が印象的な織部焼には、白土が向いているでしょう。 白荒土という土の中に石粒が入っている荒い土もあります。 また、白土は鉄分があまり含まれておらず、焼成しても色味が大きく変化することは少ないでしょう。

|赤土

・表情の変化と、味わい深さを楽しんで

白土と同様、陶器をつくる際に使われる陶土です。 しかし、赤土には鉄分が含まれているので、焼き上がった時の色は赤みを帯びているものになります。 作品は酸素を十分に与えて焼く酸化焼成なら、レンガを思わせる赤みのある茶色に。 わざと酸素の量を少なくして不完全燃焼を起こす還元焼成なら、土がもともと持つ色合いが出て、黒っぽい赤に変化することも。 通常より粒子が粗い赤荒土というものもあり、混ぜた土によって焼き上がりの色も変化します。 粉引の器は、赤土に白色の化粧土が施され、温かみを感じさせる風合いが特徴。 赤土と釉薬の相性は実にさまざまで、白土とは違った楽しみ方ができます。

|黒土

・モダンな雰囲気の焼き物に

黒土とは、白土に黒い顔料を混ぜて作られた土のことをいいます。 黒泥と呼ばれることもあり、土の成分や粒子の細かさによって色や質感に違いが出ます。 焼成すると、茶色や灰色がかった黒になり、現代的な雰囲気をもつ仕上がりに。 やや成形しづらく、扱いにくさがあるようです。 同じ陶土の中でも白土や赤土よりも価格が高い傾向にあります。

|磁器土

・美しく透明感のある白

焼き物は大きく陶器・磁器・炻器・土器の4種類に分けられますが、そのうちの磁器を作る際に使われる原料が磁器土です。 主成分は、ガラスの材料でもある長石やケイ石などの陶石。 焼き上がりの色は、白く透明感があります。 また、陶土に比べると手だけで成形するには扱いが難しいといわれています。 粒子がとても細かく、ろくろで形をつくるには高い技術が必要なので、鋳込みの泥漿として使われることが多いでしょう。 磁器土は、耐熱温度が高く1250℃〜1350℃まで耐えられるので、高温で焼き締めます。 焼成した後は、遮光性があり、たたくと高い金属音がします。 レンジや食洗機で使えるものも多いのが特徴であり、薄いながらも強い強度をもっていて欠けにくい焼き物です。 原料の違いから、陶器が「土もの」と呼ばれるのに対して、磁器は「石もの」と呼ばれています。

|半磁土

・陶器と磁器それぞれの性質をもつ

半磁土は、陶土である白土と磁器土の両方の性質を持っているのが特徴。 磁器土ほどではありませんが、キメが細かくてなめらかな土です。 そして、陶土のような扱いやすさもあり、手びねり・ろくろ成形・鋳込みとさまざまな方法で成形することができます。 焼成後は、遮光性があり、焼き上がりも白くなります。 ただ、磁器土が持つような白さや透明感はなく、やや吸水性もあります。 半磁土の器は、陶器よりも強い強度を持ち、レンジや食洗機で扱えるものも多いです。

|鍋土

・直火にかけられる素材

直火にかけて使う土鍋などには、専用の粘土が使われます。 なぜかというと、火によって急激に熱された鍋は、素地である土が熱膨張を起こした後、冷めていく過程で収縮します。 食器を作る時に使う普通の土で作ると、その変化に耐えられず割れてしまいます。 土鍋に使われる鍋土は、自然のままの粘土が使われている場合と、土鍋用に調合した土が使われている場合があります。 調合した土には、耐熱性を上げるために、ペタライトという鉱物が混ぜられています。 ペタライトを入れることで熱による膨張率が小さくなり、割れにくくなるのです。 また、土鍋作りの焼成は1100℃〜1200℃で本焼きします。 1200度を超えて焼成すると、粘土が焼け締まり、直火による熱膨張を吸収する隙間がなくなって割れてしまうからです。

|最後に

・多種多様な焼き物の土

陶磁器の素となる土をいくつかご紹介しました。 器を長年楽しんでいても、見たことのないものがある!というくらい本当にたくさんの種類の土が存在しています。 また、同じ場所から採れる土であっても、採取したタイミングによって土の成分が変化し、色合いが変わることもあり、知れば知るほど奥が深いものです。 こだわりを持った作家さんの中には、自分で顔料を練りこんだり、自ら採った土を使ったりして土から作陶する方もいます。 それぞれの器には、どんな土が使われているのか意識してみると、新たな魅力が発見できるかもしれません。

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