日本酒の味が変わる?知っておきたい「ぐい呑み」と「お猪口」の違い

日本酒好きの方であれば、そういった酒器にもこだわって嗜むことも珍しくありません。

実は、それぞれの酒器は日本酒の酒質や飲むシチュエーションによって使い分けられているのです。
そこでこの記事では、代表的な酒器であるぐい呑みとお猪口の違いや特徴についてご紹介していきます。

また、日本酒をより美味しく飲むためのおすすめぐい呑みとお猪口もご紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

  1. ぐい呑みとは?
  2. お猪口とは?
  3. ぐい呑みとお猪口の特徴と違い
  4. ぐい呑みとお猪口で日本酒の味が変わる?
  5. ぐい呑みとお猪口の洗い方・お手入れ方法
  6. おすすめのぐい呑み5選
  7. ガラス工房玄々舎 水あわ角ぐい呑み
  8. ガラス作家 竹田舞由子 ぐいのみ「にじとほし」
  9. 陶房薄氷 水泡氷裂貫入釉 ぐいのみ
  10. 信楽焼 遊楽窯 トルコブルー ぐい呑み
  11. 作家 宮本めぐみ トルコ釉 煎茶碗
  12. おすすめのお猪口5選
  13. 津軽びいどろ 四季の盃
  14. 津軽びいどろ 盃 あじさい
  15. 再生ガラス工房てとてと 露の玉 足長ショット(広口)
  16. 津軽びいどろ 酒器セット2色
  17. 津軽びいどろ ねぶた流し 酒器セット
  18. まとめ ぐい呑みとお猪口の違いを知れば、晩酌がさらに楽しいひと時に彩る

| ぐい呑みとは?

絵付けされたぐい呑み

ぐい呑みとは、主に日本酒を楽しむ際に使われる酒器の一つです。
諸説ありますが「ぐいっと呑む」ことから、ぐい呑みと呼ばれるようになったとされています。

ぐい呑みに使われている素材は、陶磁器やガラス、木製、錫(スズ)、蛇の目などさまざまです。
素材によって日本酒の味わいが異なり、好みの味わいを探してみるのも楽しみ方の一つでしょう。

お猪口と比べると器の大きさが一回り大きく、文字通りぐいぐい呑むのに向いています。
お酒を呑むための酒器というよりは、お酒を楽しむための酒器といえるでしょう。

| お猪口とは?

お猪口とは、ぐい呑みと同様に日本酒を呑む際に使われる酒器の一つです。
「猪口」の語源は、「ちょっとしたもの」だといわれています。
※「安直(あんちょく)」の「直(ちょく)」からきたなど諸説あり

お猪口は、ぐい呑みと比べるとやや小ぶりサイズです。
基本的には、日本酒を一口で飲み干せる程度の大きさとなっています。

先ほどのぐい呑みはお酒を楽しむための酒器でしたが、お猪口はまさにお酒を呑むための酒器といえるでしょう。

| ぐい呑みとお猪口の特徴と違い

ぐい呑みとお猪口の一番の違いは、その器の大きさです。
ぐい呑みのほうが底が深く、口径もやや広く作られています。

そのため、ぐい呑みは何口かに分けて飲み干すのに対し、お猪口は一口〜二口で飲み干すことが可能です。
どちらも日本酒を呑むための酒器に変わりませんが、ぐい呑みは「お酒を楽しむ」場で使われます。

具体的に「何cm以上はぐい呑み」といった定義があるわけではありません。
しかし「一口で飲み干せるかどうか」は、ぐい呑みとお猪口を見分ける一つの目安になるでしょう。

ぐい呑みは元々珍味入れ用の器だった?

今では酒器の一つとして使われているぐい呑みですが、最初から酒器として使われていたわけではありません。
昔は、茶事で向付(むこうづけ)として「このわた」や「なます」といった珍味を入れる器として使われていたのです。

そして食べて空いた器にお酒を入れて飲んだことが、ぐい呑みの始まりといわれています。
そういったことから、ぐい呑みには「侘び寂び」の美的感覚が反映されており、「お酒を楽しむための器」として浸透していきました。

器のサイズだけでなくこの特徴も、ぐい呑みとお猪口を分ける大きな違いといえます。

| ぐい呑みとお猪口で日本酒の味が変わる?

桜の花とぐい呑みと徳利

ぐい呑みとお猪口では、日本酒を飲んだときに味が変わるのでしょうか。
基本的には、好きな酒器で好きな日本酒を呑むのが一番です。
しかし使い分けることで、より日本酒を楽しみながら味わうことができます。

酒器の種類で味が変わるというよりは、酒質によって使い分けることでより美味しくいただけるというイメージです。

時間をかけて呑むぐい呑みは純米酒がおすすめ

純米酒を飲むときは、ぐい呑みを使うことをおすすめします。
日本酒は、温度変化によって味わいが変わるのが特徴です。
例えば、温度が変わると香りや旨味、口当たりなどにさまざまな変化があります。

そのため時間をかけて呑むぐい呑みは、その温度変化による味わいの変化を楽しむのに向いているのです。
特に純米酒は、温度によって異なる米の旨味やコクを味わえます。
まさにぐい呑みは、お酒の味をとことん楽しめる酒器といえるでしょう。

一口で飲み干せるお猪口は吟醸酒がおすすめ

一方のお猪口は、華やかな香りが楽しめる吟醸酒を飲むのにおすすめです。
吟醸酒の香りを楽しみながら飲むなら、10〜15℃が適温といわれています。

小ぶりで一口で飲み干せるお猪口なら、少ない温度変化で楽しむことが可能です。
より香りを楽しみたいという方は、広い口径のお猪口をチョイスするとよいでしょう。

またぐい呑みやお猪口の素材によっても、日本酒の異なる味わいを楽しめます。

ぐい呑みやお猪口に使われる素材・種類

ぐい呑みやお猪口には、さまざまな素材が使用されています。
中でも、以下のような素材が代表的です。

  • 蛇の目
  • 錫(スズ)
  • ガラス

いろんな素材の酒器を使い分けながら、日本酒を楽しむのもよいでしょう。
では、それぞれどんな楽しみ方ができるのか簡単にご紹介していきます。

蛇の目

蛇の目(じゃのめ)は、ぐい呑みにもお猪口にも使われていることが多いです。
特徴としては、白い器の底に青色の二重丸が描かれていることでしょう。
この輪が蛇の目のように見えることから「蛇の目(じゃのめ)」と呼ばれています。

この蛇の目こそ、日本酒を楽しむ大きなポイントです。
蛇の目の白い部分では、日本酒の透明度を確認することができます。
そして青い部分では、光沢をチェックすることができるのです。
このように日本酒の質を見ながら楽しめるのが、蛇の目となっています。

錫(スズ)

錫(スズ)は、抗菌性・熱伝導性・耐久性に優れている素材です。
そのため錆びや腐食に強く、日本では古来から神事の酒器として扱われています。

錫(スズ)のぐい呑みやお猪口で日本酒を飲むと、まろやかな味わいになり雑味がありません。
縁起物として贈られることもあり、おめでたい席で飲むときにもおすすめです。

ガラス

ガラス製のぐい呑み・お猪口は、まずその透明な色合いが大きな魅力です。
ガラス製の酒器で飲むときは、冷酒がおすすめです。
ガラスと冷酒の透明感が美しく、見た目から楽しむことができます。

またロックで飲む場合は、カランコロンと鳴る氷の音が心地よい時間を提供してくれるでしょう。

| ぐい呑みとお猪口の洗い方・お手入れ方法

ぐい呑みとお猪口の洗い方・お手入れ方法についてご紹介します。
基本的には、ぐい呑み・お猪口の種類に合わせてお手入れ方法を変えるようにしましょう。

ここでは、いくつかの種類に分けて洗い方・お手入れ方法を解説していきます。

陶器製の洗い方・お手入れ方法

陶器製のぐい呑み・お猪口は、使ったらすぐに洗うことが大切です。
水やお湯に長い時間浸けていると、カビや臭いの原因になるので気をつけましょう。

絵付けされている場合は、強く擦るのは控えてください。
スポンジなど柔らかいもので、やさしく洗うとよいです。
また洗ったあとは、しっかりと乾燥させるようにしましょう。

錫(スズ)製の洗い方・お手入れ方法

錫(スズ)は、熱伝導性に優れるうえ非常に柔らかい素材です。
そのため食器洗浄機や乾燥機の使用は、変形の恐れがあるため控えるようにしましょう。
またタワシなどで擦ると、傷ついてしまうため注意が必要です。

基本的には、陶器製と同じで使用後にスポンジを使って洗います。
光沢が感じられなくなってきたら、重曹を中性洗剤と混ぜたもので洗うとよいです。

真鍮製の洗い方・お手入れ方法

真鍮製は汚れが固着しやすいので、使用後はすぐに柔らかい布で拭き取ってください。
それでも気になる場合は、スポンジなどを使ってキッチン用中性洗剤で洗います。

洗ったあとは、洗剤を流したうえで乾いた布を使ってしっかりと拭き取りましょう。
その後は、よく乾燥させて湿気の少ないところで保管します。

木製の洗い方・お手入れ方法

木製のぐい呑み・お猪口は、傷つかないようにやさしく洗うことが大切です。
傷がつくと、カビが発生しやすくなってしまいます。

陶器製と同様に、木製のものもつけ置きしないようにしてください。
また湿度の高いところや火の近くで、保管しないようにしましょう。

| おすすめのぐい呑み4選

ぐい呑みの特徴を知ると、実際にいろんなぐい呑みを手にとってみたくなりませんか?
ここでは、おすすめのぐい呑みを4つピックアップしてみました。

  • ガラス工房玄々舎 水あわ角ぐい呑み
  • ガラス作家 竹田舞由子 ぐいのみ「にじとほし」
  • 陶房薄氷 水泡氷裂貫入釉 ぐいのみ
  • 信楽焼 遊楽窯 トルコブルー ぐい呑み
気になる商品があれば、ぜひチェックしてみてください。

| ガラス工房玄々舎 水あわ角ぐい呑み

ガラス工房玄々舎さんの「水あわ角ぐい呑」です。
「水泡」という技法を用いることによって、大小さまざまな泡が入っています。
また特徴的な四角い形は、晩酌タイムをスタイリッシュに演出してくれるでしょう。

ガラス工房玄々舎 水あわ角ぐい呑みの詳細を見る

| ガラス作家 竹田舞由子 ぐいのみ「にじとほし」

ガラス作家竹田舞由子さんの作品、ぐいのみ「にじとほし」です。
まるで、透明のガラスの中に虹が溶け込んだかのような美しい作品となっています。
星も散りばめられており、可愛らしいデザインは女性の方にもおすすめです。

ガラス作家 竹田舞由子 ぐいのみ「にじとほし」の詳細を見る

| 陶房薄氷 水泡氷裂貫入釉 ぐいのみ

陶房薄氷さんの「水泡氷裂貫入釉 ぐいのみ」です。
水泡氷裂貫入釉薬を使ったぐい呑みで、細かな貫入が大きな特徴となっています。
とても存在感のある佇まいで、いつもの晩酌が特別なものになるでしょう。

陶房薄氷 水泡氷裂貫入釉 ぐいのみの詳細を見る

| 信楽焼 遊楽窯 トルコブルー ぐい呑み

信楽焼・遊楽窯さんの「トルコブルーシリーズ」のぐい呑みです。
鮮やかなトルコブルーが非常に美しく、涼しげな印象を与えます。
それでいて温もりを感じさせるのは、陶器ならではの風合いです。

信楽焼 遊楽窯 トルコブルー ぐい呑みの詳細を見る

| おすすめのお猪口5選

お猪口も、商品によってさまざまな楽しみ方で日本酒を飲むことが可能です。
ここでは、お猪口としても使えるおすすめ商品をご紹介しています。

  • 津軽びいどろ 四季の盃
  • 津軽びいどろ 盃 あじさい
  • 再生ガラス工房てとてと 露の玉 足長ショット(広口)
  • 津軽びいどろ 酒器セット2色
  • 津軽びいどろ ねぶた流し 酒器セット

上記の5商品をピックアップしてみましたので、ぜひご覧ください。

| 津軽びいどろ 四季の盃

津軽びいどろの「四季の盃」です。
日本の変わりゆく四季を4つの盃で表現した作品です。
「花見酒・涼酒・月見酒・雪見酒」と、季節に合わせて楽しめます。

津軽びいどろ 四季の盃の詳細を見る

| 津軽びいどろ 盃 あじさい

津軽びいどろの盃コレクションから「あじさい」と名付けられた酒器です。
6月の花「紫陽花」を思わせる色鮮やかな作品となっています。
暑いの夏の夜には、こちらの酒器で一杯いただくというのはいかがでしょうか。

津軽びいどろ 盃 あじさいの詳細を見る

| 再生ガラス工房てとてと 露の玉 足長ショット(広口)

再生ガラス工房てとてとさんの「露の玉シリーズ」の作品です。
ショットグラスですが、サイズ的にはお猪口としてもお使いいただけます。
グラスの底に、一粒の大きな露玉が閉じ込められているのが特徴です。

再生ガラス工房てとてと 露の玉 足長ショット(広口)の詳細を見る

| 津軽びいどろ 酒器セット2色

津軽びいどろの酒器セットです。
黄金色と水色のコントラストが美しく、お酒の場を華やかにしてくれます。
徳利と盃2つがセットになっているため、パートナーと一緒にお楽しみいただける商品です。

津軽びいどろ 酒器セット2色の詳細を見る

| 津軽びいどろ ねぶた流し 酒器セット

津軽びいどろ「ねぶた流し」の酒器セットです。
青森の夏の風物詩である「ねぶた祭」を表現した作品となっています。
彩り豊かで、楽しい気分の中でお酒を飲むことができるでしょう。
こちらも徳利と盃2つがセットになっており、プレゼントにも最適です。

津軽びいどろ ねぶた流し 酒器セットの詳細を見る

| まとめ ぐい呑みとお猪口の違いを知れば、晩酌がさらに楽しいひと時に

陶器のぐい呑みと徳利

今回は、日本で古くから愛されているぐい呑みとお猪口についてご紹介しました。
酒器としては同じ括りですが、それぞれ異なる違いと特徴があります。

一番の違いは、器の大きさです。
ぐい呑みのほうがお猪口よりも、一回り大きいサイズになっています。
「今日はぐいっといきたい気分」というときは、ぐい呑みがおすすめです。

それぞれ使い分けることによって、日本酒をより美味しくいただけます。
この機会にぜひ、さまざまなぐい呑みとお猪口を手に取ってみてはいかがでしょうか。

ぐい呑みやお猪口など酒器の商品はこちらからご覧いただけます。

酒器(ぐい呑み・お猪口)

← 古い記事 新しい記事 →