ドラマでも話題の信楽焼!どんな焼き物?

目次

  1. 「信楽焼」とは?
  2. 信楽焼の歴史
  3. 信楽焼の特徴
  4. タイルからたぬきの置物まで!信楽焼の人気
  5. スカーレットでも話題。現代の信楽焼
  6. 最後に

連続ドラマ「スカーレット」でも話題の信楽焼。
器だけでなく、有名な信楽たぬきや植木鉢など多くのものを生み出してきた信楽焼とはどんな焼き物なのでしょうか?
今回は、信楽焼の特徴や、人気の理由、現在に至るまでの歴史などをご紹介いたします。

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|「信楽焼」とは?

・日本六古窯の1つである信楽焼

信楽焼は、滋賀県甲賀市信楽町周辺で作られている陶磁器であり、日本六古窯の1つ。
1976年に国の伝統工芸品として指定されています。
琵琶湖から採れる土を使った焼き物で、ざっくりとした風合い、あたたかな土の表情が味わい深い焼き物。
器だけでなく、身の回りの日用品にも多く使われています。
有名なたぬきの置物である「信楽たぬき」が全国的に知られるようになったのは、昭和天皇が行幸された際に、信楽たぬきを並べて奉迎し、注目されたことがきっかけです。
今では信楽は「陶器の町、信楽」として、信楽陶器まつりなど焼き物に関する催しも毎年開かれています。




|信楽焼の歴史

・芸術品から日用品まで

はっきりとは分かっていませんが、信楽焼は、天平時代に聖武天皇が紫香楽宮を作る際、瓦を焼いたのが始まりと言われており、およそ1250年の伝統があります。
鎌倉時代の中頃には水瓶などが作られ、室町時代末頃には主に壺、すり鉢などが作られていました。
茶の湯が流行した安土桃山時代。
土の味わいを活かした素朴な信楽焼は、わび茶の精神性に通じると注目され、茶道で用いられる陶器「茶陶」が多く作られるようになりました。
江戸時代に入ると、穴窯から登り窯に移行し、味噌壷、徳利や土鍋、茶壷など、さまざまな日用品の大規模な生産が盛んになり、商業的にも発達します。
そして、生活雑器をつくる焼き物の産地として、信楽焼は大きく発展しました。
特に茶壷は主流品であり、徳川将軍家への献上茶を詰める腰白茶壺も手がけています。
明治時代~大正時代にかけては、家庭で使われる火鉢が多く作られるようになり、品質のよい信楽焼の火鉢は国内販売の8割を占めていました。
昭和に入ると、当時流行していた観葉植物に使うための植木鉢や、タイル、傘立てや庭園陶器など建築に使われる陶器の生産がはじまり、国会議事堂の屋根にも使用されます。
また、1970年の日本万国博覧会に向けて制作された芸術家・岡本太郎作「太陽の塔」の「黒い太陽」は、信楽焼の技術を生かして制作された作品であり、生活用品だけではなく、芸術作品も信楽焼から誕生しています。
現在ではさらに技術が進み、宿泊施設の大型の浴槽や洗面鉢などあらゆるところで使われるようになりました。



|信楽焼の特徴

・琵琶湖の土を使って

信楽焼では、琵琶湖の湖底に堆積した古琵琶湖層からとれる土が陶土として使われます。この土は約400万年前のもの。
粒子が粗めの土で非常に高い温度にも耐えられます。
さらに、木節、実土、蛙目などのさまざまな性質をもつ原料を混ぜ、耐久力と保湿性に優れた土が出来上がり、厚みのある焼き物や大きな焼き物を作ることが可能になるのです。
土は焼成の温度や焚き方により、ほのかな赤色に変わったり、緋色と呼ばれる、赤褐色系統の火色が出てくるのですが、これは信楽焼ならではの温かい色味。
焼き物の裾が、薪が燃えて積もった灰に埋まり、黒褐色に発色する「焦げ」や、釉薬による変化で、柔らかい風合いの焼き物が出来上がります。
このような現象は、とても趣があり、茶陶においては大変喜ばれる表情です。
灰と土が反応してガラス化する自然の釉薬「ビードロ釉」は淡い黄、緑、暗褐色などの色味があり、信楽焼の特徴の1つです。
明治初期に信楽で作られた釉薬「海鼠釉」は、品質が高いと言われた信楽焼の火鉢に多く使われています。




|タイルからたぬきの置物まで!信楽焼の人気

・形になるものは何でも作る

信楽焼で使われる土の風合いは、素朴でぬくもりのある表情が魅力でありながら、比較的扱いやすい土なので、さまざまな形・大きさのものを作ることができます。
器に限らず大型の焼き物、土瓶・神仏具・煎茶器などの小物、たぬきの置物といった型物、タイルや植木鉢など、現在まで人々の暮らしの寄り添い、多種多様な焼き物が生まれてきました。
「形になるものは何でも作る」という精神と、信楽焼がもつ独特の風合い、さらにますます発展する技術により、信楽焼は多くの人々に人気があります。


|スカーレットでも話題。現代の信楽焼

・より多くの表現が可能に

信楽焼は、時代の流れに合わせてインテリアや住宅の中にも幅広く使われるようになりました。
同時に、器などの食器類でも新しい表現の焼き物が生まれています。
いずれも信楽焼の技術と伝統が生かされ、モダンな要素を含んだおしゃれな焼き物といえます。


可愛らしく並んだドット柄と、土の自然な風合いがあたたかみ溢れるカップ。


長い時を重ねたような味わい深いブルー。いつものティータイムが贅沢な時間に。


錆のような趣ある黒色でありながら、ひっそりひらく花を思わせる優しさが魅力。


繊細な色合いが美しい焼き物。同じシリーズのカップやぐい飲みも、涼しげで夏にぴったり。


シンプルで土の風合いが感じられる作品たち。ほっこりするひとときに使いたい!


ざらっとした質感、ちょっぴりユニークな形が素敵。モダンな雰囲気は現代の食卓にもよく合います。

|最後に

いかがでしたか。
食卓にのぼる器だけではなく、あらゆるものを生み出し続ける信楽焼。
しかし、いずれもどこか暖かみを感じる焼き物です。
自分を癒してくれるような、とっておきの器がきっと見つかりますよ。

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